認知症対応力向上研修(2024年3月10日実施)

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徳島県の委託事業として、薬剤師会が運営している認知症対応力向上研修会に出席しました。

医師、行政、薬剤師、看護師の先生方から、認知症治療に対する基礎知識や実践知識、多職種とのかかわり方について講義をしていただきました。

 

認知症サポート医の豊田先生からは認知症の診断、治療、病態のお話がありました。

周辺症状BPSDに対しては、できる限り薬は使わず、思い込みであることもしばしばあるので、ゆっくり話を聞くことが大事。

軽度認知症MCIの本人には告知せず、経過をみていくこともあるようで、認知症治療に対する言葉選びのケアにも注意が必要であることが分かりました。

薬剤師からかかりつけ医には、なるべく必要な情報はフィードバックして欲しい、と貴重なご意見もいただき励みになりました。

ひかり薬局の片岡先生からは、薬局業務における薬剤師としての役割「気付き」「つなぎ」「支える」の3つのポイントについてお話いただきました。

ガイドラインやアルゴリズムなどを見直し、薬物治療の基礎知識を理解しておくや、かかりつけ医との情報連携ツールなど紹介いただき、明日から実践できることを教えていただきました。

認知症看護認定看護師の森先生からは、認知症の患者さんの生活上のケアについて、多職種との関わり方についてを実臨床のお話も踏まえてお話いただきました。

大事なことは、「ご本人が一番つらく大変なので、ご本人の目を見てゆっくりとお話する」という点と言われ、大変感心しました。

高齢者の5人に1人が認知症なので、親や自分自身もなる病気、そして治らない進行性の病気という点では、がんよりも難しい病気であることを思い知らされました。

そういったときに、告知されてから予後を向き合うという怖さは計り知れないと思いました。

そういったときに、医療従事者として、患者さんとどう向き合うか考えさせられました。

短い時間でしたが、内容の濃い研修でした。

 

薬剤師 内田浩二